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ザスパ草津U―23担当  蜂須賀 歩 (草津町草津)



【略歴】前橋南高、拓殖大卒。都内のイベント会社に勤務後、2007年に草津温泉フットボールクラブ(ザスパ草津)に入社。同年からU―23チームを担当する。


天皇杯サッカー



◎県代表へ3度目の挑戦



 サッカーの天皇杯。毎年元日に、その決勝戦が行われ、プロ・アマを問わず、日本全国にあるサッカーチームの頂点を決める大会。正式名称は「天皇杯全日本サッカー選手権大会」といいます。今年の元日に決勝戦が行われた大会が第91回と、とても歴史のある大会です。参加チームはJ1の18チーム、J2の20チーム、JFLから2チーム、大学から1チーム、さらに都道府県代表の47チームの合計88チームで戦われました。優勝チームには1億円、準優勝チームには5千万円、3位の2チームには各2千万円が強化費として贈呈されます。今年の決勝戦は、初のJ2チーム同士の対戦となり、J1昇格が決まっていたFC東京が優勝しました。

 来年の元日に決勝戦が行われる第92回天皇杯。ここに向かう道、群馬県代表を決定するための大会が3月からスタートしています。前回大会の終了した2カ月後には、すでに次の大会が始まっているのです。都道府県の代表を選ぶ大会名は都道府県によりさまざまですが、群馬県では「群馬県サッカー協会長杯サッカー大会」という名前で開かれ、今年で第17回を数えます。俗に「会長杯」と呼ばれています。まず、3月下旬から4月にかけて、社会人チームが予選トーナメントを行います。今年は35チームが3つのトーナメントに分かれ戦いました。その後、7月から決勝トーナメントが始まり、予選トーナメントを勝ち抜いた3チーム、高校・大学から各2チーム、さらに群馬県リーグ1部所属の8チームが戦います。8月12日に準決勝、そして8月26日に関東リーグに所属するチームとの決勝戦が行われます(他の都道府県ではあまり見られない、決勝戦から参加するチームがいる大会方式です)。われわれU―23は、今年は群馬県リーグ2部に所属しているため、予選トーナメントから参加し、すでに決勝トーナメント進出が決まっています。

 「ザスパ草津U―23」として群馬県サッカー協会にチーム登録をしたのが3年前。会長杯への参加も今回が3回目となります。1回目の挑戦では決勝トーナメント3回戦で敗れ、昨年の2回目の挑戦では決勝戦まで進みながら敗れてしまい、悔しい思いをしました。3度目の挑戦となる今年こそは何としても「会長杯」で優勝し、県代表として「天皇杯」に出場します。

 会長杯は県内の社会人チームが参加するため、日曜日に試合が行われます。選手たちが働く旅館やホテルは週末が忙しく、日曜日にお休みをいただくのはとても迷惑を掛けてしまいます。その分、選手たちは自分たちが各職場の看板を背負って戦っているという自覚を持って、試合を勝ち進んでいかなくてはなりません。草津魂を胸に、支えてくれる皆さんの思いを背負って戦います。






(上毛新聞 2012年5月26日掲載)