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米首都ワシントンに州兵投入へ トランプ大統領「緊急事態」宣言

更新日時:2025年8月12日(火) AM 10:25

 【ワシントン共同】トランプ米大統領は11日、ホワイトハウスで記者会見し、首都ワシントンの犯罪対策を強化するため約800人の州兵を投入し、警察を連邦政府の指揮下に置くと表明した。街頭犯罪が多発して治安が悪化しているとし「緊急事態」を宣言した。ワシントンのバウザー市長は犯罪は増えていないと主張し、地元には政権への反発が広がった。州兵投入は来週にも始まる見通し。

 共和党のトランプ氏はこれまで、野党民主党のバウザー氏がトップを務めるワシントンを連邦政府が統治するべきだと主張してきた。会見では「首都を取り戻す」と圧力をかけ、民主党の支持が根強いワシントンの自治権に対する介入を強めた。

 トランプ氏は必要に応じ、連邦軍も派遣する考えを示した。治安維持を目的とし、中西部シカゴなど別の都市への州兵展開も排除しなかった。

 米大統領は緊急事態の際にワシントンの警察を連邦政府の指揮下に編入し、その期間を30日まで延長することができる。緊急事態の期間をさらに延長するには上下両院の可決が必要だ。

 記者会見で銃を構えるポーズを見せるトランプ大統領=11日、ワシントン(ロイター=共同)

 

 11日、米首都ワシントンで展開されたトランプ米大統領への抗議を示すデモ(ゲッティ=共同)

 

 記者会見するトランプ米大統領=5日、ワシントン(AP=共同)