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群馬県のニュース

絆伝える書画と書簡 版画家の棟方志功と中曽根元首相 

更新日時:2017年10月12日(木) AM 06:00
 日本を代表する版画家、棟方志功(1903~75年)と中曽根康弘元首相の企画展「棟方志功と中曽根康弘 その志と絆」が11月10~22日、群馬県高崎市末広町の青雲塾会館で開かれる。「大鵬一擧九萬里之図たいほういっきょきゅうまんりのず」(57年)や「松竹梅図」(52年)など青雲塾所蔵の棟方の書画など16点、棟方と中曽根元首相が交わした書簡12通を紹介する。

◎星雲塾で 共作の書画も展示
 同塾によると、2人は昭和20年代後半、都内で共通の知人を介して知り合った。政治思想、芸術家としての才能に互いにほれ込み、生涯にわたり交流を育んだ。中曽根元首相は文化芸術に深い造詣があることでも知られ、棟方の人柄と芸術性を高く評価していたという。

 一方、棟方は生前、中曽根元首相が立ち上げた青雲塾や、親交のあった前衛書道家を訪ねるため高崎に足を運んだ。ゴッホに憧れた若き日に油絵を志し、赤城山を題材にスケッチに励むなど、群馬県はなじみの深い土地だった。

 企画展では、棟方が箱根にあった中曽根元首相の別荘を訪れた際に即興で書いたふすま絵「巣雲松そううんのまつ」(64年)や、共作の「棟方、中曽根合作書画」(55年前後)、53年に吉田茂元首相が衆院を解散した際、棟方が改進党で立候補した中曽根元首相を応援する書簡などが展示される。

 中曽根元首相が5月に99歳の「白寿」を迎えたのを記念し企画された。青雲塾代表理事の石井美智子さんは「棟方さんの高い芸術性と、中曽根との交流の証しから、互いの人間性がうかがえる企画展になっている」と話している。

 企画展の一環で、棟方の孫で、棟方志功研究者の石井頼子さんによる記念講演会「祖父、棟方志功を語る」が11月6日に同会館で開かれる。

 午前10時~午後5時。入場料は一般300円、65歳以上200円、高校生以下と障害者、介護者は無料。問い合わせは同塾(電話027-320-1000)へ。

※詳しくは「上毛新聞」朝刊有料携帯サイト「上毛新聞ニュース」でご覧ください。

企画展で展示される共作の「棟方、中曽根合作書画」

 

握手を交わす棟方志功と中曽根康弘元首相(右)=1956年ごろ、青雲塾提供