無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
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 《重大ニュース2007(6)》 尾瀬国立公園誕生 知名度を地域づくりに
2007/12/20掲載
「尾瀬国立公園」の真新しい標識板の前で写真を撮り、単独公園化を祝うハイカー=片品村戸倉の鳩待峠
 「尾瀬は世界に誇るべき国立公園になる。環境省も今後、管理・運営の方法を再構築し、全国に手本を示したい」。尾瀬国立公園が誕生した八月三十日、片品村戸倉の鳩待峠で行われた「尾瀬国立公園」の標識板の除幕式で、環境省の桜井康好自然環境局長は言葉に力を込めた。大勢のハイカーが訪れ、真新しい標識の前で写真撮影をするなど、記念すべき日を胸に刻んだ。
 一九三四年に日光国立公園の指定を受けてから七十三年、尾瀬は新たなスタートを切った。この日、環境省は日光国立公園から尾瀬地域を分離・独立させ、新たに尾瀬国立公園として指定することを官報に告示。一九八七年の釧路湿原国立公園以来二十年ぶり二十九番目、分離・独立による初の国立公園として尾瀬の名が刻まれた。
 新公園には、尾瀬と生態系などが似ている福島県の会津駒ケ岳、田代山・帝釈山両地域が編入され、総面積は一・五倍(三万七千二百ヘクタール)に。エリアには群馬、福島、新潟の三県に新たに栃木県が加わった。
 三十一日は尾瀬ケ原・山ノ鼻地区で単独化記念イベントが開かれ、地元の片品村、福島・桧枝岐村、新潟・魚沼市の三世代家族九人が、各県知事の前で多くの人に守られてきた尾瀬を次代へ継承することを宣誓。出席者が「夏の思い出」を合唱して祝賀ムードを盛り上げた。
 尾瀬国立公園の誕生を機に、地元自治体や住民、観光団体などが尾瀬を核にした地域づくりに新たに取り組み始めている。村は三十日を「片品村尾瀬の日」とすると発表したほか、「祝尾瀬国立公園誕生」ののぼり旗や横断幕を役場や道路に掲げて「尾瀬の地元」をアピール。村内の加工品を対象に「尾瀬ブランド」の募集を始め、村の演劇スクールの公演や映画祭など記念事業を次々に行った。
 同村観光協会は観光情報を掲載しているインターネットサイトを刷新。携帯電話から簡単にアクセスできる「カラーコード」も導入した。同村農業協同組合は野菜などの出荷箱に「祝尾瀬国立公園誕生」の文字を入れて発送をスタート。「尾瀬の郷で生まれた新鮮野菜」として、アピールしている。
 片品村の千明金造村長は「単独化は、尾瀬のある片品の名を全国に発信するチャンス。地域振興とともに尾瀬の保護意識も高まっている」と効果を強調する。
 十一月、環境省は片品村と桧枝岐村に現地事務所を開設。地元自治体とともに保護と利用の在り方を検討し、国立公園行政に生かすことにしている。
 ごみ持ち帰り運動を生んだ尾瀬が「二十一世紀の国立公園のモデルケース」として、あらためて注目されようとしている。

★尾瀬山開き         (5月24日)
★環境省「8月に単独公園化」 (5月29日)
★尾瀬サミット開催      (8月30、31日)
★携帯電話基地局設置の議論 再燃  (8月)