無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
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 入山口 分散利用を 3県知事らで尾瀬サミット 保護、活用の両立検討
2010/09/04掲載
“池塘で自然観察する(左の2人目から)佐藤福島県知事、大沢知事、泉田新潟県知事
“池塘で自然観察する(左の2人目から)佐藤福島県知事、大沢知事、泉田新潟県知事

 尾瀬国立公園の保護と利用について考える「尾瀬サミット2010」(尾瀬保護財団主催)が3日、片品村の尾瀬ケ原・山ノ鼻地区の尾瀬ロッジで開かれた。入山口の分散利用、高齢者や障害者の入山促進を目的にした車両規制の緩和などの課題について意見を交わし、自然保護を進めながら尾瀬の活用に向けた取り組みを強化していくことを申し合わせた。

 本県の大沢正明知事、福島県の佐藤雄平知事、新潟県の泉田裕彦知事をはじめ、関係者ら約70人が参加した。本県での開催は3年ぶりとなる。
 昨年のサミットで片品村の千明金造村長が要望した、村内2カ所の入山ルート(大清水〜一ノ瀬間、富士見下〜富士見峠間)の車両規制緩和について、環境省が検討結果を報告した。
 大清水〜一ノ瀬間については、鳩待峠への通年マイカー規制を段階的に導入したり、戸倉を拠点にしたバス運行を充実させるなどして現状の交通網を見直し、尾瀬全体を対象にした「尾瀬らしい自動車利用」の構築を目指していく中で検討する必要があると指摘。関係者や利用者の意識調査、環境への影響に関する調査を本年度も引き続き進めるとした。
 富士見下〜富士見峠間については、同区間が村道であることを踏まえ、片品村から実施計画を提案してもらい、関係者の合意を得て行うことが望ましいとした。
 サミットは「みんなの尾瀬をみんなで守りみんなで楽しむ」がテーマ。参加者からは「高齢者や障害者でも気軽に利用できるようにすべきだ」「入山者減少に歯止めをかけるため具体的な策を考える必要がある」などの意見が出た。
 尾瀬保護財団理事長の大沢知事は「国立公園誕生から3年が過ぎ、自然を『どのように守るか』から『どのように活用していくか』という一歩進んだ議論ができてよかった」と総括した。