無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
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 尾瀬サミット中止へ 福島県知事 東電社長 震災対応で参加困難
2011/05/19掲載

 群馬、福島、新潟の3県知事が尾瀬国立公園の保護や利用について話し合う、今年の「尾瀬サミット」について、尾瀬保護財団(理事長・大沢正明知事)が中止を検討していることが18日分かった。東日本大震災や福島第1原発事故への対応で、関係者が集まるのが難しいとみられるため。6月下旬をめどに財団理事や評議員の意見を集約し、中止を決定する見通しだ。3県の小中学生が参加する「尾瀬子どもサミット」も開催が危ぶまれている。

 尾瀬サミットは1992年から年に1度開かれているが、2001年に台風で急きょ中止になった例がある。今年は9月8、9日に福島県桧枝岐村の尾瀬沼ヒュッテで予定されており、震災発生後の3月の時点では実施する方向だった。
 だが、震災や原発事故への対応が長期化しており、財団副理事長を務める佐藤雄平福島県知事や清水正孝東京電力社長の参加は困難との見方が強まっている。
 県環境森林部は尾瀬サミット中止について、「決定していないが、関係者が集まり、意見交換する貴重な場。開催できなくなれば残念だ」としている。
 財団は中止に備え、代替イベントを検討する。講演会や写真展を通じて尾瀬の豊かな自然を紹介する、恒例の「尾瀬フォーラム」をサミット会場の尾瀬沼ヒュッテで開くことも一つの選択肢になりそうだ。
 3県の小中学生60人程度が参加する尾瀬子どもサミットは、現地に宿泊して尾瀬の自然に親しむ教育行事。福島県の子供たちのことを踏まえ、今年は中止の可能性が出ている。
 尾瀬サミットは、初回の92年に3県知事が尾瀬を一元的に管理する尾瀬保護財団の設立に合意。95年の財団創設につながった。07年の「尾瀬国立公園」誕生の推進役にもなった。