無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
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 電動バス実験を開始 尾瀬大清水口
2012/09/21掲載
侵入防止のネットを張る山小屋関係者ら
電動バスを利用するハイカー

県は20日、尾瀬国立公園の入山口で「尾瀬らしい自動車利用社会実験」を始めた。期間限定で車両通行禁止の「大清水―一ノ瀬間」(3・2キロ)で電動バスを運行、鳩待峠への車両乗り入れを制限して、入山者の反応を調べる。23日まで。
 大清水―一ノ瀬間は徒歩で片道1時間から1時間20分かかるところを、電動バスは片道約25分で結ぶ。往復で利用して尾瀬沼を訪れた沼田市の女性(58)は「歩く距離が短くなった分楽になり、日帰りでもゆっくりできた。事業化になれば利用したい」と歓迎。乗車しなかった高崎市の男性(40)は「歩きに来たので乗らなかった。ただ、歩いているそばを電動バスが走っていても気にならなかった」と理解を示した。
 併せて、大清水―一ノ瀬間では旧道を利用できるようにするとともに、大清水以奥で道路建設が中止になった経緯を紹介。鳩待峠では、落ち着いた雰囲気の入山口を演出しようと車両の乗り入れを制限している。
 3カ年の社会実験の2年目。アクセスの利便性の変化が入山者の動向に与える影響をアンケートなどで調べ、入山口の魅力づくりや環境に優しい自動車利用のあり方を検証する。県は社会実験が終了する2014年以降、電動バスの実用化に向けて検討する方針を示している。