日産、県にＥＶ貸与　尾瀬保全に強い味方

青木部長（右）にマスコットキーを手渡す天野会長

　日産自動車が電気自動車（ＥＶ）の「ｅ―ＮＶ２００」を全国の自治体に無償で貸し出す事業で、県への引き渡し式が10日、県庁で開かれた。貸与期間は３年で、県は尾瀬の保全業務に活用する。
　引き渡し式で群馬日産自動車（前橋市）の天野洋一会長からマスコットキーを受け取った青木勝・県環境森林部長は「自然保護の原点でもある尾瀬で活用することは、環境行政として大きなメッセージにもなる。今後もＥＶの普及を加速できるよう取り組む」と謝辞。天野会長は「自然に調和して暮らしているのが群馬の良さ。その象徴と言うべき尾瀬で、使っていただけるのはこの上ない喜びだ」と述べた。
　車には尾瀬を散策するぐんまちゃんが描かれ、公用車として職員が尾瀬に出張する際に使うという。
　同事業で日産は全国約３３０自治体にＥＶを貸し出す。希望する自治体から活用法の提案を受け付け、審査をした上で決定。県内では県のほか前橋、高崎、下仁田、南牧、みなかみ、千代田の６市町村に貸与する予定で、順次引き渡しを行う。