無限の表情 尽きせぬ魅力 尾瀬国立公園
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 《尾瀬国立公園10年》尾瀬ビジョン改定 外国人対応、携帯解禁、シカ食害対策…
2017/08/31掲載
10周年を記念して披露されただるま
10周年を記念して披露されただるま
 尾瀬国立公園の保護と適正利用、管理運営の基本方針などを定めた「尾瀬ビジョン」が2018年にも改定されることが分かった。尾瀬保護財団が準備作業を進め、外国人客の増加や携帯電話利用の拡大、シカ食害の深刻化など、策定された06年以降の変化を踏まえ、対策と今後の方向性を盛り込む。片品村で30日に開幕した「尾瀬サミット」では群馬、福島、新潟の3県知事らの会合が31日に予定され、新たなビジョンにトップの意見が反映される方向だ。

 ビジョンは、有識者や関係自治体などでつくる「尾瀬の保護と利用のあり方検討会」が06年11月に策定、環境省へ提言した。福島県側の一部を公園区域に加えて一体的に管理する必要性を提唱するなど、尾瀬が日光国立公園から分離・独立する際、考え方の基礎となった。策定から11年となり、状況変化への対応が求められ、見直し機運が高まった。
 尾瀬を巡っては、20年東京五輪を契機に訪日外国人客の増加が見込まれる中、受け入れ態勢の整備や外国人に対するマナー啓発が課題に挙がる。携帯電話の電波がほとんど届かない「特別保護地区」では、山小屋などで通話やインターネットを使えるようにする通信会社の計画が進行中。シカがニッコウキスゲなどを食い荒らす被害は深刻度を増し、特定の入山口や時季に利用が集中することへの対策は、再検討の必要性が生じている。
 近年のこうした状況を踏まえ、財団は環境省からの委託で、ビジョンの見直しに着手。尾瀬に関わる各種団体への聞き取り調査などを通じて、現状把握や課題の洗い出しを急いでいる。
 ビジョンは、公園の管理運営方法の決定や、ビジョンの進行管理などを目的に08年に発足した「尾瀬国立公園協議会」での検討を経て改定され、公表される見通しだ。

◎「貴重な自然守る」 片品でサミット開幕
 尾瀬保護財団が主催する「尾瀬サミット」が30日開幕し、尾瀬国立公園が誕生して10年となる節目を祝う記念式典が片品村の尾瀬ぷらり館で行われた。本県の大沢正明知事や福島県の内堀雅雄知事、新潟県の米山隆一知事をはじめとする3県関係者ら約200人が参加した。
 財団理事長の大沢知事は式典で、「尾瀬の貴重な自然を守り、次世代に引き継いでいくのは今を生きる私たちの使命。尾瀬の活性化に向けて努力していきたい」と述べた。
 尾瀬高(沼田市)の生徒が、尾瀬をイメージした薄緑色の記念だるまをお披露目。3県知事や関係市町村長らが目入れした。
 だるまは山の鼻ビジターセンター(片品村)と尾瀬沼ビジターセンター(福島県檜枝岐村)に展示し、登山者がだるまの体にメッセージを書き入れる。10年後のサミットで、もう一方の目に墨を入れるという。式典では来場者全員で「夏の思い出」を合唱した。
 尾瀬国立公園は栃木を加えた4県にまたがり、2007年8月30日に29番目の国立公園になった。