気さくに謙虚に頑張りたい
本県唯一の女性弁理士 中村 希望さん
合格に気持ちを引き締め、今後の意気込みを語る中村さん
合格に気持ちを引き締め、今後の意気込みを語る中村さん
 前橋市北代田町の羽鳥国際特許商標事務所(羽鳥亘所長)に勤務する中村希望さん(25)=渋川市大崎=が本年度の弁理士試験に合格した。県内では、過去に女性弁理士もいたが、現在はいないため、唯一の女性弁理士となる。
  中村さんは、群馬高専専攻科一年だった二○○一年八月、インターンとして同事務所を訪れ、弁理士の仕事に引かれた。
  その後、同事務所で実務をこなしながら受験勉強した。「全国から受験生が集まる所で自分を磨きたい」と週末は東京のゼミにも通い、五回目の受験で合格。「ほっとした」と安堵(あんど)の表情を浮かべる。
  今年は、全国で九千百三十六人が受験、七百十一人が合格した。県内では中村さんを含めて三人だけだった。
  中村さんは現在、特許や商標の出願前に必要な書類の作成など知的財産権にかかわる総合的な仕事をこなす。年々、弁理士試験の合格者も増え、「資格を持っただけでは厳しい」と話す。専門は土木関係だが「ニーズに的確に対応できるようにしたい」と気持ちを引き締める。まだ正確な将来像は描けていないというが「所長の留守を守れる弁理士、気さくに話し合える身近な弁理士、そして謙虚な弁理士を目指したい」と意気込んでいる。
(上毛新聞H17.11.16掲載)