◎織都に動き
桐生市では’93年、絹織物ののこぎり屋根工場や商家が並ぶ本町一、二丁目地区で調査が行われた。結果を受け、同市教委文化財保護課と住民が協調して保存運動を進めたが、小幡地区と同様に都市計画区域だったため、調整が難航し、重伝建への取り組みは振り出しに戻った。
それでも織都の景観保存を願う住民は2000年、本一・本二まちづくりの会を結成し、イベントや会合など地道な活動を重ねながら、町の将来像を考え合っている。
同会の中心メンバーは4月、「本一本二町づくり基本構想」の原案を作成した。「重伝建を重要なステップとし、古い建物や町並みを生かした町づくりを目指す」と会の方向性を定め、6月に開く総会で、全会員に重伝建選定の必要性を訴える。その後、基本構想を桐生市に提出し、賛同する新会員を募る予定だ。
「古い建物を残し、新しいビルなどの建設を防ぐには、重伝建しかない。自分たちの町の将来は、自分たちの手でしっかりと描きたい」。同会の森寿作会長(65)は強く訴える。
同地区は六合村赤岩地区とともに、本県の世界遺産登録運動の候補地。これからも町並みが残り、世界遺産の一角を担えるかどうかは、住民の気運にかかっている。 |