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島村地区に残る大型養蚕家屋を見学する鶴岡市職員
島村地区に残る大型養蚕家屋を見学する鶴岡市職員

島村の養蚕、歴史学ぶ 山形・鶴岡市職員10人 桑園や家屋を見学
掲載日2010/12/16

 明治初期に伊勢崎市境島村地区の養蚕技術を学んだ縁で山形県鶴岡市の職員10人が15、16の両日、本県を訪れて養蚕関連施設を視察している。15日には島村地区の歴史を学ぶとともに、鶴岡市の養蚕のルーツとなった大型養蚕家屋などを見学した。

鶴岡市との関係は1874(明治7)年、旧庄内藩士17人が島村の田島弥平らの下で「清涼育」に基づく養蚕技術を学んだことに始まる。旧藩士たちは故郷に戻って弥平宅を模した総櫓(やぐら)の蚕室を造るとともに、荒れ地を開墾して桑を植え、養蚕を広めた。
同市の国史跡「松ケ岡開墾場」には「島村式」と呼ばれる蚕室が現存しており、市は本年度から絹産業の発展を目指す「鶴岡シルクタウン・プロジェクト」にも取り組んでいる。
視察に訪れたのは、プロジェクトに関わる職員ら10人。15日は伊勢崎市福祉交流館しまむらで、ぐんま島村蚕種の会から島村の歴史、世界遺産登録運動への取り組みについて説明を受けた。
続いて会長の田島健一さんらの案内で、小学生や住民の養蚕にも活用されている桑園、弥平宅をはじめ地区に残る大型養蚕家屋を見学。同市政策推進課の佐藤繁義さんは「地域の歴史を掘り起こし、さまざまな活動を展開している。養蚕が今も続いていることも素晴らしい」と感想を語った。
16日は大胡稚蚕共同飼育所(前橋市)、県立日本絹の里(高崎市)などを視察。絹の里では同館職員との意見交換も予定されている。

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