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明治、大正時代に編さんされた見本帳
明治、大正時代に編さんされた見本帳

見本でたどる銘仙史 伊勢崎・赤堀歴史民俗資料館 太織から変遷示す
掲載日2011/01/12

江戸から昭和まで伊勢崎銘仙(絣(かすり))の歴史を紹介する企画展「太織(ふとり)から伊勢崎銘仙へ」が1月15日から、伊勢崎市赤堀歴史民俗資料館で開かれる。伊勢崎織物協同組合が所蔵する織物見本帳を中心に、写真パネルなどの資料を通して色柄の流行の変遷をたどる。2月13日まで。

太織は農家の女性たちが自家用に織った絹織物で、江戸後期には江戸や京都で売られるようになった。明治に入るとさまざまな生産技法が生まれて品質が向上、銘仙と呼ばれて発展した。
展示する見本帳で最も古いものは、1891(明治24)年に作られた太織見本帳。1800年代初頭の文化・文政年間から明治中期に生産された端布を3冊に分けてとじている。多くが縞(しま)柄で、「栗皮縞と称し文政年度に製造販売」などと説明文が添えられているものもある。
1924(大正13)年の柄見本帳では色使いがカラフルになり、矢羽根などの伝統柄が出現。戦前・戦中は色数が一時少なくなったものの、戦後は花柄をはじめ鮮やかな柄が増えている。
期間中は高機による絣織物の実演が予定されているほか、30日午後1時半から県繊維工業試験場の新井正直主任研究員が講演。2月8〜13日には境島村生まれの南画家、金井研香が描いた「境街糸市繁盛之図」(市重文)を展示する。月曜休館。

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