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産業遺産の学会で本県の絹産業遺産群について発表する松浦室長
産業遺産の学会で本県の絹産業遺産群について発表する松浦室長

「木骨れんが」に関心 県と富岡市 製糸場など紹介 仏で産業遺産学会
掲載日・2007/06/14
 県と富岡市は、フランス・スダンで開かれた産業遺産の専門家の学会に参加し、世界遺産の暫定リスト入りが決まった「富岡製糸場と絹産業遺産群」についての発表を行った。出席したヨーロッパ各国の専門家ら約四十人は、世界的に珍しい旧官営富岡製糸場の「木骨れんが造り」に関心を持ち、発表に耳を傾けた

 参加した学会は、ティッキ(産業遺産の保存のための国際委員会)の織物分科会で、世界遺産登録の可否に強い影響力を持つ団体。参加したのは岩井賢太郎・富岡市長、今井幹夫・同市立美術博物館長、松浦利隆・県世界遺産推進室長ら五人。
 発表では、松浦室長が絹産業遺産群の全体像について解説。岩井市長はフランス語のあいさつを交えながら、旧富岡製糸場の歴史や現存する建物群などを紹介した。発表時間はともに三十分弱。英語とフランス語のパンフレットも配布した。
 今回の学会は五月三十一日から六月二日までの三日間にわたって開かれ、ヨーロッパ各国とメキシコ、日本など十カ国から専門家が集まった。それぞれが自国の繊維分野の代表的な遺産について発表した。
 松浦室長は「本県の絹産業遺産群を海外の専門家に知ってもらった上、自分たちも比較検討すべき世界の繊維産業遺産を知ることができ、非常に有意義だった」と話している。
 一行はフランス滞在中に文化省などを表敬訪問。昨年十一月に同製糸場を訪れたローヌ県建築文化財課長のピエール・フランチェスキーニさんらと再会し、同製糸場の設立に携わったフランス人技師、ポール・ブリュナなどに関する情報を収集した。

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