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あすから世界遺産委 絹産業遺産各国に紹介 「石見銀山」審査に注目 NZでユネスコ
掲載日・2007/07/22
 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第三十一回世界遺産委員会は二十三日から七月二日まで、ニュージーランドのクライストチャーチで開かれる。日本が推薦した「石見銀山遺跡とその文化的景観」(島根県大田市)を含む四十五件の新規登録の審査が予定され、石見銀山遺跡の審査結果は二十七日にも出る見通し。今年一月に暫定リスト入りが決まった本県の「富岡製糸場と絹産業遺産群」など国内五件は、本委員会で正式に各国へ紹介され、二〇一〇年以降の登録を目指す。
 石見銀山遺跡は先月、ユネスコの諮問機関から「顕著な普遍的価値の証明が足りない」として「登録延期」を勧告されている。本委員会でも勧告に沿って登録延期が決議される可能性が高い。
 本県の絹産業遺産群も、石見銀山遺跡と同じ「産業遺産」分野に属しており、今後、外国へ向けた遺産の価値証明の方法を考える上でも、石見銀山の登録の可否や審査内容が注目される。
 石見銀山は十六世紀前半から約四百年にわたって採掘され、その銀はアジア諸国に輸出された。遺跡は鉱山跡と鉱山町、銀を積み出した港、街道で構成される。
国内では文化遺産十件、自然遺産三件が世界遺産登録されているが、事前に諮問機関から登録延期を勧告されたのは今回が初めて。世界遺産は現在八百三十件あり、管理の難しさなどから新規登録は近年抑制傾向にある。

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