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シルクカントリー群馬
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富岡製糸場を見学する英国研究者ら
富岡製糸場を見学する英国研究者ら

感嘆 英研究家が絹遺産群見学 次世代に伝える責任ある 木造建築残り素晴らしい
掲載日・2008/03/19
 世界遺産暫定リスト入りしている「富岡製糸場と絹産業遺産群」の歴史的価値について認識を深めるため、20日に富岡市で開かれる世界遺産フォーラムに先立ち、英国の研究者2人が初来県した。18日は同市の富岡製糸場など3カ所を訪れ、近代日本と欧州の先端技術を融合した建物を興味深く見て回った。
 来県したのは、英国の世界遺産「ダーウェント渓谷の工場群」のディレクターを務めるクリストファー・チャールトン氏、イングリッシュヘリテージ産業遺産委員のマイルズ・オグリソープ氏。十七―十九日の三日間で、養蚕―製糸―織物と産業の流れの順に関連施設を回り、二十日のフォーラムに講師やパネリストとして出席する。
 この日は、安中市の碓氷峠鉄道施設と碓氷製糸農業協同組合を訪問後、同製糸場に到着した。繭倉庫や繰糸場、ブリュナ館のほか、一般の来場者が立ち入れない東繭倉庫二階や鉄水槽などもつぶさに見学。両氏は写真を撮影しながら熱心に説明に聞き入った。
 チャールトン氏は、ダーウェント渓谷の紡績工場などの世界遺産登録(二〇〇一年)に際し、「価値に気づくのが遅かったため、再現が難しかった」と説明。「それに比べ、群馬の絹産業群は規模は小さいが、まだ生きているのは幸運なこと。次世代に伝えていく責任がある」と話した。
 オグリソープ氏は、木の柱やはりで骨組みを造る木骨れんが造りの建物に感嘆し、「英国の同時代の建物とまったく違い、どれも素晴らしい。こんなに木が使われているのに、多くが当時のまま残っていることが信じられない」と評価した。
 フォーラムは二十日午前十時から午後三時二十分まで、ホテルアミューズ富岡で開く。入場無料。終了後、希望者は富岡製糸場を無料で見学できる。問い合わせは県世界遺産推進室(電話027・226・2328)へ。

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