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重伝建選定へ事前調査 5、6日桐生市 路地など生活にも焦点
掲載日・2008/04/30
 桐生市伝建群推進室は五月五、六の二日間、同市本町一、二丁目の路地や塀、井戸などの事前調査を行う。同エリアは、江戸から昭和にかけての民家や商家、蔵などが残り、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の選定を目指している。長岡造形大の木村勉教授と学生らが調査し、織物で栄えたまちの人々の生活に焦点を当てる。また、今夏の本格調査に向けた準備も進める。
 同エリアでは伝建調査が一九九三年度に行われたが、本町通りに面した建物に主眼が置かれた。今回は建物周辺や路地などに対象を広げる。
 「間口七間奥行き四十間」と言われる地割りが残っているのが特徴で、調査では細長い地割りの中で路地が果たした役割に注目。また、防火壁としてまちを守ってきたしっくいやれんがの塀もポイントになるという。
 地元の「本一、本二まちづくりの会」が昨年行った住民意識調査で、76%が「重伝建でのまちづくり」に賛同した。これを受け、同市は今春、重伝建を核にしたまちづくりを支援するため、「伝建群推進室」を立ち上げ、調査に乗り出すことになった。
 木村教授は「立派な建物だけでなく、人々が営んできた生活にも同じ視線を向けたい。これからも豊かに暮らしていくための材料を探したい」と話している。

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