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シルクカントリー群馬
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シルクカントリー群馬イメージ
田島会長宅(後ろ)の近くで行われた桑の苗木の植え付け作業
田島会長宅(後ろ)の近くで行われた桑の苗木の植え付け作業

養蚕復活へ桑畑整備 伊勢崎・島村蚕種の会
     原風景保存で魅力PR 緑化フェアの苗木400本植栽
掲載日・2008/06/26
 大型養蚕家屋が残る伊勢崎市境島村地区で二十五日、将来の養蚕復活をにらんで桑畑作りが行われた。地区の世界遺産登録を目指す住民団体、ぐんま島村蚕種の会(田島健一会長)の取り組みの一つで、養蚕が盛んだったころの景観をよみがえらせようと苗木約四百本を植え付けた。

 桑畑の整備は、県の「文化の芽」支援事業の助成を受けて同会が行う養蚕復活チャレンジ活動の一環。全国都市緑化ぐんまフェアで使われた桑の苗木を譲り受けて再活用するもので、作業には同会と富岡製糸場世界遺産伝道師協会の会員合わせて三十人が参加した。
 桑を植えた場所は、地区を代表する養蚕家屋である田島会長宅のすぐ近く。広さは約五百平方メートルあり、市内外からの見学者に桑畑と養蚕家屋をセットにして見てもらうことで、地域本来の魅力をアピールするのが狙い。
 用意された苗木は、大半が根元から高さ十―二十センチのところで切りそろえられており、六十センチほどの間隔で植え付けた後、雑草を防ぐマルチをかぶせた。
 江戸時代から蚕種の産地として栄えた同地区だが、蚕種、養蚕とも途絶えており、本格的な桑畑ができるのは三十年ぶり。授業で養蚕に取り組んでいる地元の境島小に桑の葉を提供していく計画もあり、最終的には養蚕復活につなげていきたい考えだ。
 田島会長は「昔はこの辺りは一面の桑畑だった。二週間ほどで芽が出て、すぐに立派な桑に育つだろう」と話しており、地域の原風景復活を心待ちにしている。

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