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世界遺産へ仏でPR
         製糸場総合研究センター 今井所長を派遣 富岡市 歴史的意義をシンポで講演
掲載日・2008/09/26
 富岡市は一日から、富岡製糸場総合研究センターの今井幹夫所長らをフランスに派遣する。日仏交流百五十周年をテーマとする現地のシンポジウムで今井所長が講演し、旧官営富岡製糸場創建など仏人技術者の日本近代化への貢献を紹介。国連教育科学文化機関(ユネスコ)本部のおひざ元で世界遺産登録を目指す製糸場をアピールし、調査協力態勢の構築を図る。
 市教委によると、今井所長は日仏の対話・交流を推進するパリ日本文化会館など主催のシンポジウム「一八五八年日仏修好通商条約とその後の日仏関係の展開」に講師役を要請された。「富岡製糸場の歴史的意義」をテーマに、官営から片倉工業まで百十五年間に及ぶ操業の礎を築いた仏人の技術力や能力の高さを解説する。
 シンポジウムは会館事業の「富岡製糸場とフランス」展(三十日―十月四日)に合わせて二日夜、四百五十人収容のホールで開かれ、来日した技術者らの子孫でつくるフランス第二帝政アカデミー会員らが出席する。市教委は、一九〇六年以降の消息がつかめないポール・ブリュナや帰国した教師、技術者らの手掛かりを得たい考え。
 九日までの派遣期間中、パリ近郊の木骨れんが建造物、富岡と同時期に建設されたとみられるリヨンに現存する製糸場、リヨン近郊のブリュナ生誕地(ブルードペアージュ)などを現地調査。製糸場初期の繰糸機、蒸気エンジン(ブリューナエンジン)、水分検査機などの来歴も解明するため、同国内の研究者らに継続的な協力を要請する。
 市教委は派遣後の十一月に、パリ、リヨンへの市民ツアーを計画している。

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