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「島村式」蚕室を見学 伊勢崎・境島村住民ら 現存「うれしい」 明治初期に庄内藩士が建設 山形・松ケ岡開墾場
掲載日・2009/07/14
そっくりの蚕室に感激―。養蚕で栄えた伊勢崎市境島村地区の住民らが、山形県鶴岡市の国指定史跡、松ケ岡開墾場を訪れた。同所では明治初期、庄内藩士が島村式をモデルに蚕室を建設。現在も5棟が残されており、一行は“もう一つの島村”の歴史を学んだ。
 松ケ岡開墾場は1872(明治5)年、藩士が山林を開拓し始め桑園を造成。島村の養蚕研究家、田島弥平(1822〜98年)らに飼育技術を学び、「総櫓やぐら」と呼ばれる島村式蚕室を建てた。特に、1番蚕室と呼ばれる建物は、弥平宅の蚕室(既に解体)を模しているといわれる。
 今回訪れたのは、ぐんま島村蚕種の会と富岡製糸場世界遺産伝道師協会のメンバー計28人。現在は資料館やギャラリーとして活用されている蚕室を見て回り、弥平の子孫の田島健一さん(79)は「昔の話は聞いていたが、実際に見たのは初めて。今も残っているのはうれしい」と話していた。

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