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桑くれを行う子供たち
「絹と桐生の魅力を手織りで感じてほしい」と話す奈良さんと工房

絹の手織り体験を ショールやマフラー 魅力PRへ工房開設 桐生の奈良さん
掲載日・2009/08/11
桐生市の染織家、奈良千恵子さん(59)が、同市宮本町の民家に手織り体験ができる「絹の染織工房」を開設した。実際に手織り機で絹の魅力や味わいを感じてもらい、織物のまち桐生に人を呼び込むのが狙いだ。

奈良さんは、1982年から手織りや草木染に取り組み、染めから織り、仕立てまでを手掛ける。京都の「 つむぎ紬と織の公募展」で5回の入選を果たし、作品は京都文化博物館に展示された。横浜シルク博物館染織作品展にも入選し、前橋や桐生で個展を開いている。工房は、桐生に伝わるものづくりの心や自分で織って身に着ける楽しさを多くの人に知ってもらおうと設けた。

工房ではマフラーやショールなどの手織り体験で、受講者に絹の風合いを楽しみ、その良さを再認識してもらう。3色の経糸(たていと)から好みの色を選び、生糸に真綿のようにした絹糸をからめた糸を緯糸(よこいと)として使用する。緯糸は奈良さんが草木染で染めた30色ほどの中から選べ、手織り機は3台ある。

初心者は1日コース(午後1時から同5時まで)で幅25センチ、長さ120センチのマフラーを手織りすることができる。また、幅45センチのショールを織る2日コース、「紬織」や透かしが美しい「もじり織」といった上級者向けの技術も体験できる。受講料(糸代は別)は1日3千円。

「絹は実際に触れることで良さが分かる。市内に体験型施設が増えれば、織物のまちの魅力をさらにアピールできる」と奈良さんは話している。問い合わせは同工房(電話0277・47・3294)へ。

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