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東繭倉庫に新「展示室」 来春めどに市教委計画 全体模型や繰糸器 富岡製糸場
掲載日 2009/09/27
 富岡市教委は、旧官営富岡製糸場の東繭倉庫1階北側の未利用部分を来年春をめどに資料展示スペースに改修する。これにより現在の1・6倍の約350平方メートルが活用できるようになる。「富岡製糸場の歴史」など4分野のテーマを設けてパネルなどを展示するほか、官営期の全体模型や繰糸器などの展示を検討、製糸場の価値を示すガイダンス機能を充実する。
テーマ4分野は、(1)製糸場の全体像や価値を解説する「富岡製糸場とは」(2)操業115年間の経営推移や生産システム変遷をたどる「富岡製糸場の歴史」(3)繭や生糸の利活用と将来像を示す「絹産業」(4)世界遺産と本県の絹産業遺産群を紹介する「世界遺産に向けて」。
改修プランによると、展示台(幅1・5メートル、高さ1・8メートル)を約20基設置、写真や解説のパネルを展示する。創建当時の写真や錦絵、絹産業遺産群の各構成資産の写真などに新たな資料も追加。富岡製糸場総合研究センターの助言を基に、生産を拡大しながら製糸事業を継続した三井、原合名、片倉工業の各時代の展示内容などを煮詰める。
「歴史」コーナーに展示を計画する全体模型は、官営期の主要建造物・構造物がほぼそろった1875年当時を想定。創業当初のフランス式繰糸器の復元も検討し、動態展示の手法を探る。「絹産業」コーナーには、座繰り体験や養蚕のスペースを設ける。
拡張部分は未利用だった東繭倉庫北端の133平方メートル。現行の展示・休憩スペース、通路部分221平方メートルと一体で整備する。資料展示はこれまで、写真パネルを立て掛けるなどの簡素な方法だった。
市教委は県内外4社による提案形式で計画原案を選定した。事業費は約3500万円。日本宝くじ協会から全額助成を受ける。

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