上毛新聞社「21世紀のシルクカントリー群馬」キャンペーン

シルクカントリー群馬
Silkcountry Gunma21
シルクカントリー群馬イメージ
事務所として使われていた当時の様子を話す庭野さん(中央)
茂木さん(左)にプレゼントを手渡す宮崎さん

524人が語る絹への思い シルクカントリー双書第5、6巻を発刊 上毛新聞社
掲載日 2010/08/21

養蚕体験を通じて10年前、碓氷製糸農業協同組合(安中市松井田町新堀)と交流した川崎市麻生区の栗木台小学校の卒業生13人と当時の担任、中島克己教諭(42)が20日、碓氷製糸を訪れ、当時の組合長だった茂木雅雄相談役(80)らと再会した。一行は10年前を懐かしみながら工場を見学し、交流の様子を収めたフォトビデオ「続・蚕からの贈りもの」を一緒に観賞した。
2000年夏、栗木台小5年2組の児童42人は自分たちで育てた蚕が繭になった後、「どうしたら蚕が一番喜ぶか」を話し合い、碓氷製糸へ「糸にしてください」と電話した。茂木さんは「すぐに持って来い」と快諾したという。
今年1月、成人式の後のクラス会で蚕を育てた思い出を話し合い、再訪を計画した。
13人は茂木さんに10年前の自分の写真を見せ、あらためて自己紹介。宮崎紋加(あやか)さん(20)は小さな額を茂木さんに手渡し、「10年前に作ってもらった生糸と写真をデコレートしてみました」と笑顔で説明した。
中島教諭は「子供の心を大切にしてくれる大人に出会えたことは一生の思い出です」とあいさつ。茂木さんは「川崎市を訪れ、恥ずかしいほど歓迎されたことや、立派な蚕の劇を演じてくれたのが、とてもうれしかった」と語った。
茂木さんの案内で工場内を歩きながら、森岡英貴さん(21)は「初めて来た時のことは、よく覚えている。特に(さなぎの)においは忘れません」と話した。「大きくなったね」と一行に声をかけてくる従業員もいた。
フォトビデオは約50分。中島教諭と教え子が協力して作った。最後に釜飯の昼食を一緒に食べ、尽きない思い出話を楽しんだ。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------------