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Vol.3
March 2006
Contents
vol.3表紙

<大人のIT>
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 –ネットを利用してワンランク上の便利で快適なスローライフのすすめ。

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<春の山歩き>
 –「生涯の遊び」見つけた
 –山歩きの始め方
 –《おすすめコース》赤城鍋割山

<MY DREAM FILE>
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「生涯の遊び」見つけた
 春の山歩き  山歩きを楽しむシニアが増えた。山へ行きたくてたまらず、週末ごとに計画を立てる人もいるらしい。少し足を延ばせば、美しい山容を見せる山々が本県近隣にはたくさんある。これから迎える新緑の季節、まずは低い山から始めてみよう。「日常を忘れ、雄大な自然から元気をもらう」という登山歴13年の女性に、山歩きの魅力を聞いてみた。
青木美矢子さん(51)【渋川市有馬】
青木美矢子さん
年齢を重ねても、それぞれの楽しみ方があると話す青木さん。これからも山を長く楽しんでいきたい

■山をじっくり味わい自分なりの達成感得る
 きっかけは、NHK文化センター前橋の登山教室。同センターの受付業務に携わっていた青木さんは、教室開催のたびに同じ人が続けて申し込みに訪れるのが不思議だった。「そんなに引きつけるものはなんだろう」。魅力を探りたくて、1993年に自ら受講生となった。

奥武尊岳で
夫の富雄さんと一緒に登った残雪の奥武尊岳で

 それまで、弁当持参のピクニック気分で、家族と赤城山や榛名山へハイキングに出掛けることはあったが、山歩きには全く興味なし。山菜採りやキノコ狩りが好きな夫の宣雄さんが山に入っても、車の中で一人本を読んで待っているタイプだった。「私、ヘビが大嫌いなのよ」。青木さんは笑う。

ボルネオキナバル
山仲間と立ったボルネオ・キナバル山頂。日本の山とは違う岩の形や大きさに感動

 登山教室は座学と実施講習があり、何ごとも基本から突き詰めて習得したい青木さんには格好だった。知識と技術をぐんぐん吸収しながら重ねた山歩きは、1000〜2000級の低山から徐々に高度を上げ、受講2年目には日本アルプスの山々へ。勢いは止まらず、2001年からはスタッフとして登山教室をサポートし、生徒を見守りながら山行する役割を担うようになった。雪山救助をはじめとする講座や研修に通い、山岳部門のスポーツ指導員の資格も昨年取得した。

 それでも「自分はカメさん」と青木さんは言う。子供のころ体育は苦手だった。運動神経に自信がないから、他の人が1回でマスターできる登山技術も、自分は3回やってできればいいと思っている。人と競うことなく、自分でペースをコントロールし、その人の力に合った歩き方ができるのが山の魅力。「登った山の数が目的のピークハンターもいるけど、私は山の景色を楽しみ、高山植物の名前を覚えながら、一つひとつの山をじっくり味わいたい」。一足一足歩みを重ねて得る自分なりの達成感も格別なのである。

■無理せずゆっくりと生活の一部になった山  山に行けば、気分がリフレッシュし元気になれる。青木さんは準備の段階から楽しくて仕方ない。事前の下調べを兼ねて地勢図でルートをたどり、歩きながら見える山々の景色を思い浮かべる。「槍ヶ岳のてっぺんから富士山はどっちの方向に見えるのかなとか。コンパスを使いながらあれこれ想像していると全く飽きない。計画している時に70%ぐらいは楽しめる」と目を輝かせる。そして、下山したらパソコンを使って写真と共に山行記録をまとめる。山で見たもの、感じたことを思い出しながらの作業もまた楽しい。青木さんは「私の山歩きは行く前も行った後も楽しいから、魅力3倍ね」。

 元来、山が嫌いではなかった夫の宣雄さんも山歩きに引き入れた。「主人は理系の技術屋なので地図の読み方が速く的確。一緒に行くと心強い」。山でも良いパートナーだ。登山教室の生徒を連れての山歩きは、指導員としての責任があり気を遣うことも多いが、宣雄さんと行く時は気持ちが楽。スケジュールやペースに自由が利くのもいい。転勤族の宣雄さんは約2年後に定年を迎えるが、退職したら全国の赴任地を訪ねながら、近隣の山を2人で歩きたいと思っている。

ファイル
山から帰ると。スケジュールや天候、同行者を含めた山での出来事を山行記録にまとめ、一年単位でファイルに綴じる

 青木さんには心に刻んでいる登山講師の教えがある。車の排気量にランクがあるように、体力や技量は人それぞれ違う。車で例えるなら、軽自動車クラスの力があれば日本の山ならどこにでも登れる。体力がなければ、それなりにゆっくりと行けばいい。無理をしなければ70歳、80歳になっても山歩きは楽しめる…。話を聞いた時、青木さんは「いい生涯遊びを見つけた」とうれしかった。山歩きは生活の一部になった。

 日本の上級者向け高山や雪山にも登るようになった青木さん。2003年にはボルネオ・キナバル山4095の頂上に、その翌年にはインド・パタルスピーク4500の頂上に立ち、日本の山とは規模が違う山容に感激した。当面の目標は、55歳までに5000級の山に行くこと。青木さんの挑戦は続く。

 
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