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| 活動は基本的に毎週日曜日。年2回、季節に合わせて花々を植え替える |
堤防下の不法投棄ごみの山をなんとかしたい
伊勢崎市を南北に貫く一級河川粕川。4月下旬、堤防脇はパンジー、スイセン、ストック、シバザクラ、イベリスなどが華やかに競演していた。環境美化を推進するボランティア団体「粕川フラワーロードの会」の「コミュニティーガーデン」だ。同市下植木町の廃川敷850平方mを利用し、花の植栽に取り組んでいる。
同会の設立は2002年。だが、代表の高橋美律子さん(49)によると、川沿いの美化活動は25年前に始まっている、という。
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| 「外へ出て、花を育てる活動に参加して」と呼び掛ける高橋さん |
「私の家は粕川のすぐ横で35年前から旅館を営んでいるのですが、絶えず堤防下に不法投棄されるごみの山を苦々しく思っていました」
コンクリートや木材などの建築廃材、ケースごと投げ捨てられた酒瓶の光景を今でも鮮明に思い出す。「手をこまねいていても問題は解決しない」。高橋さんの父、宏さんが堤防に黄色のカンナを植え始めたのがきっかけだった。
美しい花は効果を上げ、地域も協力して花の道となり、往来する人々の安らぎとなった。その目的と地道な努力が、新たに組織化された「粕川フラワーロードの会」に引き継がれた。
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| 県のアダプト制度を利用していることを記す看板 |
県と市民のパートナーシップ花の植栽や清掃を実施
「粕川フラワーロードの会」には、趣旨に賛同する人が市内各地から集まった。現在の会員は50〜60代を中心に60人ほど。「汚いものをきれいにするというミッション」を胸に、手探りで走り出した同会の目標の一つが、下植木地域の旧河川敷の整備だった。
かつて川が流れていたその場所は、雑木と草が茂り荒れ放題。「人も寄り付かない暗い所で、不法投棄には格好の場所となっていた」と、メンバーは振り返る。しかし河川敷を含めた川沿いの土地は利用が限定され、勝手にいじってはいけないことになっている。そんなときに県からアダプト・プログラムの提案を受け、飛びついた。
行政と市民のパートナーシップによるまちづくりプログラムとして、全国に広がっているアダプト。本県の事業では県が管理する河川の環境美化を推進し、地元のボランティア団体の活動を支援する。
治水の観点からいくつか制限もあるが、当初の目的だった「花を主体にした憩いの場」の実現へ会は動き出した。同会は県アダプト・プログラムを利用した最初の団体となった。
粕川流域のネットワーク花を通して心をつなげる
アダプト・プログラムにより、1年目は地面整備に使う一輪車やスコップ、つるはし、ごみ袋などが県から支給され、2、3年目には市内にある県立興陽高校の生徒が育てたベゴニアの苗を提供してもらった。
「支援は3万円分の現物支給という決まりですが、ボランティア団体にはわずかでもありがたい」と、高橋さんは喜ぶ。花を絶やさないようにと、年2回の植え替えを行っており、足りない資金は会費や企業協賛金で賄っている「アダプトがなかったらこの土地は使えなかったかもしれない。県のバックアップは心強かった」
活動は日曜日の午前中。だが高橋さんは、できる時にできる人ができることをすればよい、と勤める。「会員は基本的に花好き。ここへ来て土をいじり、花の手入れをしながら癒されている。おしゃべりもたのしみですけどね。皆さんも自宅の庭だけでなく、外へ出て人を楽しませる花を育ててみたらどうでしょう」
「下植木花の里」と名付けられたこのコミュニティーガーデンは、会員たちのホームグラウンドになった。
たかはしさんらの目標は、はなを通じた地域づくりだ。流域で活動する24の環境団体でネットワークをつくった。「赤城・小沼から流れ出し伊勢崎市内で広瀬川と合流するまで、全長35kmの粕川を上流から下流まではなでつなげたい」(高橋さん)。花で地域の交流を活発にし、心をつなげる活動は続く。
粕川フラワーロードの会ホームページ
http://www.net-navi.ne.jp/kfr
*アダプト・プログラム
公園、緑地、道路、河川敷など、国や県、市町村が管理する公共空間の美化活動を市民が自発的に行い、各行政単位で活動を支援する制度。アダプト(adopt)とは、英語で「養子縁組をする」という意味で、市民が公園や緑地などの公共施設を養子のように慈しみ、世話をすることから名付けられた。大きな木を植えない、止水のための土手を崩さないなど制限があり、構築物の設置には許可が必要な場合もある。県が実施しているアダプト・プログラムモデル事業では、伊勢崎市の粕川流域で4団体、吾妻郡の国道145号沿いで2団体が協定を結んでいる。
問い合わせは県環境・森林局環境政策課
(TEL 027・226・2821)へ。
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