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第31回上毛社会賞 【個人】
手品で施設訪問10年
坂本 雪治郎さん(65歳) =邑楽町中
手品、奇術で保育園や幼稚園、介護施設などの訪問を始めて十年、訪れた施設はのべ千五百カ所にもなる。ここ四年間は毎年二百カ所以上。スケジュールはびっしりと埋まっている。 「観客の笑顔や驚いた顔を見るのを生きがいにやっている。大変だと思ったことはありません」。地元の邑楽町をはじめ、前橋市、伊勢崎市、さらに栃木県や埼玉県まで、広い地域を回っている。究極のボランティア活動を目指し、交通費は受け取らない。持ち出しも多いが、「ガソリン代は警備のアルバイトで稼いでいます」と笑顔で話す。 子供のころ、近所の演芸場で手品を見てあこがれた。実際に始めたのは社会人になってから。「歌うのが嫌いで、宴会で上司に要求された時、歌の代わりにできる芸がほしかった」。手品を始めたきっかけを打ち明ける。 本格的に練習に取り組んだのは一九七一年ごろ、日本奇術連盟に入会、講習会を受講し、専門店でタネを買い込み、レパートリーを増やした。今では百種類に広がった。公演時間は約三十分。切ったはずのロープが元通りになる、といった「仕掛けもの」をメーンに十種類ほどの演目を披露する。一日に二回公演することもあり、タネ仕込みも忙しい。 始めたばかりのころは「施設に『手品をやらせてください』と頼んで回った」と振り返る。今でも“営業活動”は欠かさない。「私よりも年上の人が腹話術や手品をボランティアでやっている。私はまだまだこれから」。今日も肩の力を抜いて、ステージに立つ。 |
一九四〇年十一月、栃木県足利市生まれ。鉄工所で旋盤工として働きながら、十八歳で手品を始める。六六年に結婚、一男一女をもうけ、孫は二人。八二年に邑楽町に家を建て、現在は妻と二人暮らし。公演は現在までに千五百回に上る。 |
第31回上毛社会賞 【団体】
心豊かな子供育てる手助け
読み聞かせ 萠えぎの会 =前橋市日吉町
前橋市内の四十―七十歳代の主婦を中心に十五人でつくる「読み聞かせ 萠えぎの会」(小山あつ子会長)は毎月二回、同市本町に昨年十二月オープンした「前橋プラザ元気21」内の「前橋こども図書館」で、子供たちへ絵本の読み聞かせを行っている。 一九七三年四月の発足以来、一貫してこだわっているのは「子供たちの心を知ること」を基本に「子供と一緒に絵本を楽しむ」ことだ。 発足時、「読み聞かせ」という言葉も定着してなかった。市中央公民館の婦人講座の卒業生十人が集まり、「何か活動を始めたい」と模索していたところ、市立図書館の司書に「絵本を読んだら、子供も母親も喜ぶのではないか」と提案されたのが活動のきっかけ。以降、メンバー二人が交代で、自分が読んで聞かせたい本を持ち込み、子供たちと一緒に絵本を楽しむ。 より質の高い読み聞かせに向け、会員の技術向上の努力も欠かさない。月一回、声の出し方、絵の見せ方―など効果的な読み聞かせのための学習会を開く。また、参加者を増やすため、冬休みには、読み聞かせだけでなく、童謡を歌って楽しむクリスマス会なども企画している。 「会で学んだことを地域に広めたい」。そんな意欲的な会員も増え、数人のグループをつくり、幼稚園などで読み聞かせを行うなど、活動の幅も広がっている。 小山会長は「絵本の楽しさを伝えようと活動を続けてきた。読み聞かせは、子供とのコミュニケーション。豊かな心をはぐくむ手助けになる」と話している。 |
一九七三年四月から絵本の楽しさ、絵本の心を子供たちに伝える活動を展開。二〇〇二年には文部科学大臣賞を受賞。「前橋プラザ元気21」内に昨年末、「前橋こども図書館」ができたのを機に市立図書館から拠点を移した。現在会員は十五人。 |
