赤沢亮正経済再生担当相は1日、トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムに課す追加関税を現在の2倍の50%に引き上げると表明したことに「今後明らかになる措置の具体的な内容を注視する」と述べた。米関税を巡る4回目の閣僚交渉を終え帰国し、羽田空港で記者団の取材に応じた。閣僚交渉時に米国側から言及はなかったという。
赤沢氏が米東部時間30日にベセント米財務長官らと協議した後、トランプ氏が交流サイト(SNS)で引き上げを打ち出した。
赤沢氏は日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画に関し「(米国側の)最終的な発表が大変前向きなものになることを楽しみに待っている」と語った。
日米両政府は6月中旬の先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせ首脳会談を開く方向だ。赤沢氏は首脳会談前に5回目の閣僚交渉に臨む考えを示し、日程は調整中とした。
赤沢氏は1日午後に石破茂首相と公邸で面会し、閣僚交渉の結果を報告した。石破氏からは結果を踏まえて「なお一層合意に向けて最優先かつ全力で協議を進めてほしい」と指示があったと明かした。
米関税を巡る閣僚交渉について石破首相に報告後、記者団の取材に応じる赤沢経済再生相=1日午後、首相公邸