岸本周平前知事の死去に伴う和歌山県知事選は1日投開票の結果、路線継承を訴えた無所属の前副知事宮崎泉氏(66)=自民、立民、国民、公明推薦=が、共産党の県副委員長松坂美知子氏(68)との新人同士の一騎打ちを制し、初当選した。投票率は39・86%で、前回2022年と変わらなかった。
宮崎氏は和歌山市の事務所で支援者らを前に「岸本氏の熱い思いをつなぎ『子ども真ん中』の社会、多様性に対応した社会をつくりたい」と表明。自民県連幹部に加え、離党した世耕弘成前参院幹事長も駆け付け当選を祝った。
与野党が相乗りで支援した宮崎氏は、小中学校の給食費無償化を訴え選挙戦を優位に展開した。松坂氏は、物価高対策として最低賃金の引き上げや社会保障の拡充を主張。「暮らしを助ける県政」を掲げたが、及ばなかった。
宮崎氏は県教育長などを歴任し、4月に副知事に就いた。岸本氏が1期目途中の同月に68歳で急逝した後は職務代理を務めていた。
和歌山県知事選で当選を決め、花束を手に笑顔の宮崎泉氏=1日夜、和歌山市
和歌山県知事選で支持を訴える宮崎泉氏=15日、和歌山市