【パリ共同】フランス・パリのルーブル美術館に19日午前、強盗グループが侵入し、歴史的な宝飾品8点を奪って逃走した。美術館は終日休館となった。ヌニェス内相は宝飾品について「計り知れない価値がある」と強調。パリ検察は逃走した4人を追っていると明らかにした。負傷者はいなかった。
フランスメディアによると、覆面をした犯人らは開館後の午前9時半ごろに貨物用リフトを使って直接、展示室に入った。文化省によると、かつての王族らの宝飾品などが所蔵されている「アポロンのギャラリー」からネックレスやイヤリングなど8点が奪われた。ナポレオン3世妃(ウージェニー皇后)のブローチも含まれている。
ヌニェス氏によると、犯人らはわずか7分で犯行に及んだ。「熟練した手口」だとした。
ルーブル美術館は19日「本日、特別な理由で閉館する」とX(旧ツイッター)に投稿した。入場していた客は事件後、退館した。
ルーブル美術館はレオナルド・ダビンチの名画「モナリザ」で知られる世界屈指の観光地。昨年の来館者数は約870万人に上った。
フランス・パリのルーブル美術館=8月(AP=共同)
パリのルーブル美術館で展示された宝飾品=9月4日(AP=共同)
ルーブル美術館「アポロンのギャラリー」の宝飾品=9月、パリ(AP=共同)