学歴詐称を指摘されている静岡県伊東市の田久保真紀市長は31日の記者会見で、辞職の意向を撤回し続投する考えを表明した。市長選で掲げた公約の実現を理由に挙げた。市議会は辞職勧告決議を全会一致で可決しており、中島弘道議長らは、辞職しない場合に不信任決議案を提出する考えを示している。田久保氏は「出された場合の対応は現時点で答えは持ち合わせていない」と発言。市政の混乱に拍車がかかる可能性がある。
田久保氏は7日の会見で「市民の判断を仰ぎたい」として、辞職した上で出直し選に出馬する考えを示していた。
31日の会見では「市民の皆さんが勝ち取った改革の過程にあり、道はまだ始まったばかりだ」と、方針を一転させた理由を説明。「負けないで」などと住民から激励されたとし、公約である市立図書館の建設中止などを「必ずやり遂げなければならない」と述べた。
田久保氏は、市の広報誌などで「東洋大卒」と自身のプロフィルを紹介したが、実際には除籍されていた。
記者会見する静岡県伊東市の田久保真紀市長=31日夜、伊東市