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採用でAI活用せず55% 合否判定導入に慎重姿勢

更新日時:2025年5月3日(土) PM 09:24

 共同通信社が主要企業117社に実施した新入社員の採用活動に関するアンケートで、「人工知能(AI)を活用していない」と答えた企業が過半数の55%(64社)に達したことが3日、分かった。業務の効率化で利用場面が広がるAIだが、合否判定の重要な部分については導入への慎重姿勢がにじんだ。半面、書類審査を含む選考の初期段階にはAIを取り入れる動きも見られた。

 企業からは「AIの判断は偏見を含む可能性がある」と不安視する意見があった。学生の能力を適正に評価できないといった疑念も示された。採用に関する自社のデータを学習させたAIに判断を委ねれば「多様性が失われる」といった指摘や、採用担当者と学生との対話を重視したいとの声があった。

 一方、何らかの方法でAIを活用していると明示した企業は31%(36社)に上った。具体的には「エントリーシートの分析」が19社と最多だった。

 「オンライン面接の分析」を選んだのも7社あった。面接の文字起こしや、学生の問い合わせへの応答といった補助的な活用にとどめる企業も見られた。

 採用活動へのAIの活用方針