太平洋戦争中の1944年8月に沖縄を出た学童疎開船が米軍に撃沈され、約1500人が死亡した「対馬丸事件」を伝える那覇市の対馬丸記念館は14日、戦時中に撃沈されるなどした31隻を紹介する企画展を始めた。新たに沖縄県民の被害が判明するなどした5隻の情報も展示している。
5隻は43~45年に沈没し、うち福岡県の門司から台湾に向かっていた「高千穂丸」と、沖縄・久米島を出港した「嘉進丸」は犠牲者に県民が含まれていると分かった。神戸市の「戦没した船と海員の資料館」や市民らの協力を得て、資料や証言から特定した。
31隻が沈没した経緯を伝え、生存者や遺族の証言を展示している。
那覇市の対馬丸記念館で始まった、戦時中に撃沈された船を紹介する企画展=14日午前