五百七十五人 ゼロの追跡 1968(昭和43)年4月21日

ことし公立高校の入試を受けた二万八百人-このうちに数学で零点をとった生徒が五百七十五人もいた、という事実は教育関係者にショックを与えた。大学へ進学できる生徒も少なくなってしまうのではないか。

本県の1968年度公立高入試の数学で、0点だった生徒の数を特筆し、中学生の数学力が落ちているとして原因などを分析した。近年実施されている全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、本県の中学生数学の平均正答率は全国を上回る状況が続く。半世紀後のレベルは試験結果を踏まえた学校現場の改善努力の積み重ねによるものだろう。