ランプとお別れ 法師温泉 1956(昭和31)年9月30日

ランプの温泉として長い間都会人に親しまれていた利根郡新治村法師温泉長寿館に近く電灯がつく。三国国道建設計画で観光、交通に飛躍的発展をとげる同温泉が八月初め東電沼田出張所に電灯の引込みを要請

与謝野晶子や川端康成ら文人にも愛された法師温泉の一軒宿「長寿館」は、1875(明治8)年に創業。明治の面影を残す本館や大浴場「法師乃湯」などは国登録有形文化財となっている。1980年代の旧国鉄の「フルムーン」のCMをはじめ、数々のCMや映画の撮影が行われた。当時のランプは館内に飾られ、今も明かりがつくという。