「藪塚タクアン」にかげり 1982(昭和57)年3月5日

漬物の町として知られる新田郡藪塚本町でタクアンの売れ行き不振の波をかぶり製造業者二社が先月中旬に相次いで倒産、今月に入りさらに一社が不渡りを出すなど、町の基幹産業の足もとが揺らいでいる。

藪塚本町(現太田市藪塚本町地区)は戦前からダイコンを栽培しており、1982年3月時点で漬物業者は40事業所あったという。食生活の変化による消費減少などが影響し、初めて業者の倒産が出た。現在でも、たくあんは特産品となっており、市観光協会によると日照時間が長いことに加え、上州名物の空っ風が吹くことでおいしく仕上がるという。