花柳界朗らか 1946(昭和21)年1月1日

乏しきに堪へ、苦しさをしのんでひたすら新生日本の建設へ突き進んで來た縣民に、敗戰最初の新春が訪れた、料理店、飲食店、カフェ、バーの営業時間は三日までと十五、六日は午前八時から午前零時まで、

戦争が終わり、初めて新年を迎えた新聞紙面は、前年までと異なる正月の過ごし方を紹介した。「サイレンの響をきかぬだけに、樂しいお正月が迎へられた」と喜び、飲食店などの営業時間は「正月氣分だけは滿喫させたい親心」から設定されたという。ただ、同じ紙面では東京都民に送る「薪(まき)列車」を編成したともあり、なお厳しい物資不足を物語る。