「元気でね」ベト・ドクちゃん 1986(昭和61)年10月30日

来日していたベトナムの結合双生児ベトちゃん、ドクちゃん(六つ)が、四カ月余りにわたる日本での治療を終え、二十九日午前九時すぎ、入院先の日赤医療センターを退院(略)帰国の途に就いた。

ベトナム戦争の枯れ葉剤の影響で、下半身が結合した状態で生まれた双子の「ベトちゃん、ドクちゃん」。1986年に日本で治療を受け、88年には日本赤十字社の医師が協力して、ベトナムで分離手術に成功した。兄ベトさんは2007年に死去。弟ドクさんは日本との交流を続け、4月に広島国際大(広島市)の客員教授に就任した。