大利根の水源探検が出発 1926(大正15)年8月12日

大利根本流の水源地即ち利根郡水上村極北部岸越國境に接せる人跡未踏の地域を踏波し其の神秘境を普く江湖に紹介すべく計画された本縣林務課主催利根水源探検はいよゝ十二日決行することに決した、

利根川の水源を目指す県の探検隊は1894(明治27)年以来32年ぶりに結成、隊員10人に作業員らを加えた総勢46人が10日間、秘境の地で悪戦苦闘した。本紙は特派員を派遣。「山腹から浸み出す僅かな水のしたゝり あの大利根川の源はこれ」と水源を見つけた時の喜びを伝え、暴風雨に襲われ不明になった隊員を救護隊が救出した快挙を報じた。