さよなら峠越え 1997(平成9)年10月1日

さよなら、峠の鉄道-。信越線横川-軽井沢間(11.2キロ)は30日、104年の歴史に幕を閉じた。午後10時45分、最終列車の下り特急「あさま」37号が“峠のシェルパ”EF63に押し上げられ、横川駅のホームを離れた。

横川-軽井沢間は難 工事の末に1893(明治26)年、機関車の歯車状の動輪とレールの凹凸をかみ合わせて急勾配を登るアプト式で開通した。1963(昭和38)年に補助機関車が客車を押し上げる方式に移行。長野(北陸)新幹線開業に伴い、廃線となった。碓氷第三橋梁(めがね橋)を含む「アプトの道」や碓氷峠鉄道文化むらが往時をしのばせる。