学校はなぜ燃える 1964(昭和39)年3月9日

「なぜ学校ばかり燃えるのだろう」「校舎が老朽化しているからだ」「いや、防火管理の不徹底が原因さ」-最近こんな会話をときどき耳にする。事実、ことしになって学校火災は実に多い。

この年は校舎や学生寮など学校関連の火災が多発。学校の抜き打ち点検を行う消防署員に記者が同行し、学校火災の背景を連載企画で紹介した。木造校舎での石炭ストーブ使用、警備員や消火設備の不足が指摘されたほか、職員室でタバコの吸い殻と紙くずで山盛りの灰皿が見つかり、署員が「職員室の防火管理はいつもダメ」とぼやく場面も。