矢が刺さったシカの埴輪 2007(平成19)年3月3日

高崎市箕郷町和田山の太子塚たいしづか古墳(五世紀前半)の発掘調査で、矢が刺さり血を流しているシカの埴輪はにわが見つかり、市教委箕郷文化財事務所で保管していることが二日明らかになった。

シカの埴輪は全長62センチ、高さ29センチ。腰に粘土を張って矢羽根を表現し、その下に朱で流れ出る血を描き込んであった。体に斑点があり、夏毛のシカに表れるかのこ模様を表現したらしい。太子塚古墳は帆立て貝式で全長約24メートル、周濠跡から大量の埴輪の破片が見つかった。かみつけの里博物館(高崎市井出町)で24日まで開催中の企画展で展示している。