「ここに泉あり」各地でロケ 1954(昭和29)年9月12日

“ここに泉あり”のロケは、いま高崎を中心に県下各所で行われている。去る七日は、終戦当時の列車の混雑風景を撮影のため(略)無料のエキストラ約六百名が(略)列車の屋根や機関車にすずなりの大混雑を再現

「ここに泉あり」は群馬交響楽団の草創期を描いた映画。この年の8月、高崎市でクランクインし、多くの県民がエキストラとして参加した。岸恵子、岡田英次、小林桂樹といった銀幕のスターを一目見ようと、ロケ現場や宿泊した旅館にファンが殺到した。県民待望の映画は翌1955(昭和30)年2月封切り。大ヒットとなり、群響の名を全国区にした。